生前退位の政治利用と人の心

僕という人間は、
政治思想的には左寄りと分類されそうなんですが、
天皇陛下には何となく敬意を抱いているし、
天皇制には反対ではない、
という点で右寄りな部分を持っています。

どっちつかずだから、
どちらからも変な目で見られるという特性があります。

でも、自分というものを真ん中にして、
右にも左にも手足がついていて、
目も耳も鼻の穴も二つあるということを考えれば、
別に右でもあり左でもあるのが自然なことなんじゃないかとも思っています。

そういう自分にとっては、
きのう今日の「生前退位」のニュースが、
多くの人に政治利用されている光景に、
胸が苦しくなります。

左側の人にとっては、
皇室典範の改正を伴う生前退位を実行することで、
憲法改正を遅らせようという深いお心が・・・
みたいな期待があるようです。

左側の人は、
こういうことをあからさまに政治利用しようとするので、
なかなかあざといな、と思ってしまいます。
すみません。

もう80歳を超えられた陛下が、
そろそろゆっくりと過ごして下さればいいのになあ、と思います。
それこそ、美智子さまと二人で旅行に行きたいから、
そろそろ皇太子に譲りますくらいの軽いノリで退位できればいいのにな、
と思いますが、そうはいかないのが「象徴天皇」の辛いところ。
明治以前はそんなこともなかっただろうに。
歴代の天皇にも自由人もいれば頭のおかしな人もいたのは歴史の知るところ。

現行の皇室典範に「生前退位」「譲位」という定めがないのは、
その行為そのものが政治利用されないように、
という配慮なのかな、と想像したりもします。
そう考えると、日本国憲法の精神は結構徹底しています。

そんな自由も何もない生活から
解放して差し上げるのが人としての道ではないか、
天皇制を無くして国民として自由を謳歌させてやれよ、
という思いも理解できなくはないのです。

でも、勝手な僕は
「天皇」という存在の歴史的価値を重視してしまったりもします。
途絶えさせることなどたやすいのだけれど、
途絶えたものをまた復活させることはできないのだから、
国費をもって存続させる方がいい、と単純に思ってしまいます。

だから、天皇家に使うお金を無くして福祉に回せ、とも思いません。
文化財保護をやめて、
京都中の寺社仏閣を完全にバリアフリーにしようぜ、
石畳廃止、急な階段は付け替え、スロープ・エレベーター完備、
景観とか歴史とか伝統何それ、
というのとノリとしては同じに見えるから。
いや、さすがにこんな例え話は乱暴か。

先の大戦を経て、
一般の人には窺い知れないほどの苦しみの中で成長し、
誰よりも日本国憲法を大切に思っておられるように見える陛下が、
心安らかに過ごしてくだされば何よりなんだけどな、と思っています。
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春風~はるかぜ~

Author:春風~はるかぜ~
春風珈琲。コーヒー好き。コーヒーが生まれる場所を見たくてエクアドルのコーヒー生産者に会いに行き、ご近所の生産者のことが気になり始める。フェアトレードって途上国だけのことなのか。色んなところでコーヒーを淹れて、ゆるやかな時間を作ります。出会った人達の商品を紹介中。歴史と京都と町家も好きで、今熊野で町家暮らし。

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